- 聞き上手になりたい!
- 記者になりたい!
- 就職に有利なスキルを磨きたい!
そんな悩みには、学生・友達同士でのインタビューがオススメです!
本記事でまとめたインタビューのやり方・コツを実践すれば、普段の人間関係から就活・就職後までどのステージでも活用できるスキルを磨くことができますよ。
これまで情報誌制作に携わり、小学生からご高齢の方までたくさんの人にインタビューしてきた経験をもとに、インタビューのいろはについて学生向けに説明していきます。
聞き上手になりたい方、「記者になりたい! 」と思っている学生の方は、ぜひ実践してみてください。
まずは、「インタビューをするメリットってなに?」という疑問に答えているので、ぜひ読み進めてみてくださいね。
※「すぐにインタビューのやり方・コツを知りたい!」という方は、「インタビューのやり方 簡単3ステップ」へ進んでください。
学生同士でインタビューをするメリットとは? 自分の強みになるスキルが磨ける
インタビューで磨ける2つの「聞く力」
インタビューで磨けるスキルのひとつは、簡単にまとめるならば「聞く力」です。
では一体「聞く力」とはなんなのか、ここでは2つに分けて説明します。
①情報を引き出す力
ひとつめは、新しい情報を引き出す力。質問の上手さと言ってもいいかもしれません。
例えば、リンゴ農家をPRするためにインタビューを行なうとしましょう。
「リンゴは好きですか?」
このような質問は答えるのが簡単な分、得られる情報も少なくなってしまいがちです。
反対の例をあげると
「リンゴが好きな理由とおいしいリンゴを作る秘訣、自らが栽培されるリンゴの特徴と魅力について教えてください」
こんな質問の仕方だと一度に多くの内容を聞きすぎているので、答えるのも難しいですし、一つ一つの
内容も薄くなってしまう危険があります。
極端な例でしたが、適切な質問をちょうどいいタイミングで投げかけられるかどうかが、情報を引き出せるかどうかに関係してきます。
②情報を捉える力
例えば趣味についての質問に「読書とか、ゲームをするのが好きですね」こんな答えが返ってきたとします。
この答えからどのようなことがわかるでしょうか?
一つはもちろん、読書やゲームが趣味だということですね。
それだけではありません。本・ゲームが好きだということはアウトドアよりインドア派だという可能性が高いですよね。
また、好きな本やゲームのジャンルが小説やRPGだったら、ストーリーがある作品が好きという共通点もあるかもしれません。
反対に、運動が苦手かもしれないし、一人の時間を好むのかもしれませんよね。
一つの答えをとっても、そこにはいろいろな情報が込められています。情報をどれくらい捉えられるかによって、話を広げたり、深められる程度も変わります。
インタビューを通して、「情報を引き出す力」、「情報を捉える力」が鍛えられる!
インタビューはこのような2つの「聞く力」を効率的に磨くことができるんです。
「聞く力」を磨いて「聞き上手」になろう
では、紹介した「聞く力」を磨くとどんなメリットがあるでしょうか?
わかりやすいメリットは、聞き上手になれるということ。
相手の気持ちや伝えたいことをしっかりと聞いてあげられると、日常生活での人間関係も円滑に進みます。
サークルや会社でも人間関係は重要な要素になってきます。決して目立つ特技ではありませんが、聞き上手なあなたがいるだけでグループの作業効率が上がるとなれば高く評価されるはずです。
また、例えば講義やミーティングなどでも、情報の要点を効率的につかんで理解することができるので、ミスも少なく、素早く行動に移ることができます。
「聞く力」は資格など目に見える形に直結するスキルではありませんが、その分いたるところで発揮できるとっても有用なスキルなんです。
学生同士、友達同士でお手軽インタビュー!
インタビューを通して「聞く力」が磨けることはわかっても、普通はインタビューをする機会なんてありませんよね。
そこで、学生同士や友達、家族など、近い間柄でのインタビューがオススメなんです!
近い間柄でのインタビューのメリット
- 準備・依頼の手間が少ない
- 失敗のリスクが少ない
- お互いの新しい面に気づける
- 良し悪しを振り返りやすい
一言で言うなら「お手軽」!
近い間柄でのインタビューを行なうことで、これまで紹介してきた有用なスキルを手軽に磨けるんです!
これからすぐに実践に移せるよう、インタビューのやり方を実際と同じ順序で説明していくので、あなたもぜひ試してみてくださいね!
インタビューのやり方 簡単3ステップ
では実際のインタビューのやり方について順番に見ていきましょう。
簡単な3ステップに分けて説明するので、一度全てに目を通してから実践するのがオススメです!
ゴールを設定する
まずは、インタビューのゴールを設定しましょう。
目的がないと質問を考えるのも難しいですし、内容もブレてしまいがちです。
簡単なことでも大丈夫なので、インタビューを通してどんなゴールを達成したいのか考えてみましょう。
例えば、同じゼミに所属する友人にインタビューするなら、
「友人の趣味とその魅力について知りたい!」
「研究対象・なぜ研究したいと思ったのか」
「この大学に進学した理由」
などなど今までわからなかったことや、自分が本当に知りたいと思っていることをゴールに設定すれば準備もインタビューもより上手くいくはずですよ!
質問を考える
インタビューを開始するまえに、質問を考えておきましょう。
質問を準備する際には大きく分けて2種類の質問を意識して作るのがオススメです。
①クローズドクエスチョン
クローズドクエスチョンとは、簡単に答えられる質問です。(例 〇〇は好きですか? AとBどちらが好きですか?)
はい/いいえのような形で答えられるので、相手の考えや事実を明確にしたいときに効果を発揮します。
受け答えのテンポも良く雰囲気づくりには持って来いですが、浅い受け答えしか期待できないので多用は厳禁です。
②オープンクエスチョン
オープンクエスチョンは、相手に自由に答えてもらう質問です。(例 どう思いますか? そのときどう感じましたか?)
話を深堀りするために必要な質問で、インタビューに必要な新しい気付きや見かたを得るためには必ず必要な質問です。
クローズドクエスチョンに比べると、答えるのが難しく、使うタイミングや雰囲気が重要です。
質問をつくるときのポイント
オープンクエスチョンを考えるときに役にたつ3つのポイントを紹介します。
- なぜ?
- きっかけは?
- どう思った?
この3つのポイントを意識すると、具体的な質問を考えやすいですよ。
また、考えや気持ちを聞くことも大事。
「嬉しかった」という感情も、どれだけ嬉しかったのか、どんな風にうれしかったのかを具体的に聞けるとより情報が深まります。
インタビュー開始! 雰囲気を作ろう
インタビューを始める際に大事なのが、雰囲気を作ることです。
質問を受けるインタビュイーにとっても、質問に対する答えを考えるのは簡単なわけではありません。
ですので、質問に答えやすい雰囲気を作ることが価値のあるインタビューにつながります。
具体的には、インタビューの流れ、質問の順番を考えることが大事です。
①アイスブレイク
アイスブレイクとは、緊張をほぐす自己紹介や雑談を指します。
聞きたい内容とは直接関係がなくても、場の雰囲気を作ることを意識して会話してみましょう。
少し難易度は高いですが、雑談から自然にインタビューに繋げられるとなお良いですね!
②クローズドクエスチョン
雑談が終わったら、答えやすい質問であるクローズドクエスチョンからインタビューを始めてみましょう。
かといって、クローズドクエスチョンを多用すると質疑応答のようになってしまい、せっかくの雰囲気も台無しになってしまうことも。
話を深められそうな部分や聞きたい部分を意識しつつ、しっかり情報を捉えて深掘りしてみましょう。
③オープンクエスチョン
新しい気付きや深い情報を得るための一番重要な質問です。
ここで何を聞きたいかを意識しながら、雑談、クローズドクエスチョンを進められると完璧です。
気を付けたいのは、沈黙を恐れすぎて話の腰を折らないこと。
答えやすい質問ではないので、沈黙が生まれることもあります。そのときは相手の表情をよく見ることが肝心。考え込んでいるようなら辛抱強く待つし、ちょっと答えが出なそうだなと感じたら質問の仕方を変えてみるのも手ですね。
相手が考え込んでいるのを遮って自分の話を始めてしまわないように注意しましょう!
④事実確認
何月何日だったか、事実に間違いはないか、などの事実確認は誤解を生まないために、インタビューに必須の質問と言えます。
ですが、相手が答えている最中に確認を繰り返してしまうと話の腰が折られてしまいますよね。そうすると引き出せたはずの話も聞くことができなくなってしまうかもしれません。
確認したい部分はメモしておいて、終盤に確認できると良いですね。
聞き上手を強みに! 学生同士のインタビューのコツ4つ
最後に、インタビューを行なう際のコツを紹介しちゃいます!
学生の方だけではなく、社会人の方も使えるコツなので、使えそうなものがあったらぜひ試してみてくださいね。
相手の目を見て! 興味をもって話を聞く
インタビューは話を聞くためのものですから、必然的に相手の話を聞く時間が長くなりますよね。
人は自分が話しているとき、相手が話をきちんと聞いているかどうか気になるもの。
あなたも、自分が話しているときに相手がちゃんと聞いてくれているかどうか、つまらないとは思っていないか不安に思ったことがありませんか?
ですので、聞き手は話をきちんと聞いていることをアピールする必要があります。
そこで大事なのが相槌です。
相槌で重要なのは相手の目を見て話を真摯に聞くこと。
オウム返しなどのテクニックもありますが、一番大事なのはやっぱりきちんと話を聞くことです。
相手の話を聞いていたはずが気づけば自分が話してしまっていた……なんてことはもってのほか!
テクニックうんぬんよりも相手の話に興味を持つことが大事です。
相手の話を聞いている最中にも次の質問や深掘りすべき部分など、考えることはたくさんあります。しっかり集中して聞いてみましょう!
準備した質問は確認するな!
インタビューのためにしっかりと準備した質問ですが、インタビュー中にいちいち質問を確認していては話の流れが途切れてしまいます。
準備はしましたが、できるだけ質問を確認しないように心がけましょう。相手の話に注意深く耳を傾けていれば、準備段階では思いつかなった質問も浮かんでくるはず。
価値あるインタビューにするためには、その場の流れが大切です。
反対に、話が詰まってしまったときや脱線してしまったとき、準備してきた質問が手元にあれば一度仕切りなおすことができます。
準備した質問を確認するのは、困ったときや絶対に聞きたい内容を確認するときだけにとどめて、相手の話に集中しましょう!
メモの極意! メモはとっとと片付けろ!
相手の話を記録できるメモは、インタビューには必須の道具の一つだと言っていいでしょう。
ですがインタビューの際、メモにはもう一つの使い道があります。
それは「メモをしまう」という使い方です。
インタビューがどんなに雰囲気良く進んだとしても、話し手は必ず少しは身構えてしまったり、取り繕って話してしまうもの。
聞き手が一生懸命にメモをとっているとすればなおさらですよね。
(真摯な姿勢が伝わるのは〇です! )
私が記者として日常的にインタビューを繰り返していたときも、質問が終わった後の雑談のようなタイミングで本音が飛び出したり、思いもよらぬ気持ちが聞けたりすることがよくありました。
そこで有効なのが、「メモをしまう」こと。始めの内は一生懸命メモを取りつつ、ある程度話を聞いた後や、ありきたりな話しか聞けないと感じたとき、雰囲気を変えるためにメモをしまってしまいましょう。
理想的なのは相手の話に身を乗り出しながらメモをしまうこと(机に置くなどでもOKです)。
「メモをしまった後からが本番」だと言っても過言ではない、と私は考えています。
※インタビュー後に聞いた内容を文章などに盛り込む場合、問題ないかどうかきちんと確認をとりましょう!
インタビュー内容は早めに振り返ろう!
最後のコツは、インタビュー内容を早めに振り返るということ。
「メモをしまう」というメモ活用法について紹介しましたが、かといってインタビューの内容を忘れてしまっては元も子もありません。
録音機材を使ってインタビュー内容を記録するというのも手ですが、私がオススメするのは、インタビューが終わった直後に振り返るということ。
できるだけ早く、忘れないうちに振り返ることで自分の考えも整理することができます。
私はこのタイミングで、インタビュー内容を思い出しながらメモを取っていました。
インタビュー内容を文章化する場合も、話された内容をそのまま書き起こすのではなく、伝わりやすく再構成して文章にすることが求められるので、早めに内容を振り返り自分の頭でかみ砕いて理解することは、文章化のステップでもかなり活きますよ。
ポイントを押さえたインタビューでスキルを磨こう!
紹介したインタビュー方法を実践すれば、記者・ライターはもちろん、人間関係でとても有用な「聞く力」を手軽に磨けますよ!
また、インタビューを通して得た気づきも大事な経験になるはずです。
本記事で説明した内容を、もう一度確認してみましょう
- インタビューは「聞く力」磨きに最適
- しっかりと準備してインタビューを行なおう
- インタビューは流れと雰囲気を意識しよう
以上のポイントを押さえて、あなたもインタビューに挑戦してみましょう!
また、インタビューのコツを知るためにオススメの本も紹介しているので、気になった人はチェックしてみてくださいね。